今回は「2024福岡マラソン」に参加するために準備してきたことや、レースの結果から学んだことを記事にします。
まずは今回学んだポイントベスト3です。そのほか(「おわりに」に記述)にもありますが、今後さらに記録をのばしていくためにはこの3つが重要だと思います。
1,練習でただ距離を走るだけではいけない
今回は、夏場の暑さの中で距離が踏めないというもどかしさの中で距離にばかり集中してしまい、脚力の底上げやスタミナのつけ方まで考え切れておらず結果的に後半失速してしまった感じです。
インターバル走や30km走を織り交ぜて「何を鍛えるために走るのか?」を明確にして課題をクリアしていくことが必要だと感じています。
その中で計画的にタイムトライアルを月1回程度おこない、今の練習方法が自分にあっているのか?それとも間違っているのかを検証し、正しい方向に正しい努力を積み上げていくことが必要であること。
2,目標のタイムに合った走行距離が必要であるということ
練習で走った距離が確実に結果に影響するということです。
今回私の目標は「最低でもサブ3.5達成」でしたが未達に終わり、月に最低でも200kmという目標を一度も達成できずレースに挑んだので30kmの壁を乗り越えられず結果的に3:30:00を切ることが出来ませんでした。
先述のポイントとは相反するところになるとは思いますが、練習方法を考えて距離を踏む必要性があると思います。
3,自己ベストよりもコースレコードを狙う
アップダウンはその地域の地形によって異なるので、今回のように起伏があるコースもあれば、ほぼフラットな地形のコースもあります。その両方のコースで同じタイムが出せるか?というとほぼ不可能だと思います。
上り坂では確実にタイムが落ちますし、同じ距離の下り坂で同タイムで走れたとしても確実に上りで足を使ってしまうからです。
今回でいうと自己ベストには届きませんでしたが、このコースで考えると2022年のタイムがネットタイムで3:42:23で今回は3:35:49したので約6分ほど記録が更新されたことになり、自分の記録としてはコースレコードで記録が伸びているということです。
ですので、自己ベストを狙うときは、天候や風の強さなどの影響もありますがフラットなコースを選択すると達成できる確率が上がると思います。
以下は、福岡マラソンのコースの説明と、挑戦するにあたっての3か月前からの取り組みを書いています。
福岡マラソンのコースは、福岡市中心部から自然豊かな糸島市を目指すコース設計になっており
- スタート地点は福岡の中心地・天神のど真ん中
- シーサイドももち地区では福岡タワーやPayPayドーム福岡などの近代的な街並みを楽しめる
- 生の松原では白砂青松の美しい松林を抜ける
- 博多湾沿いを走り、能古島の景色を一望できる
- 二見ヶ浦では玄界灘の美しい海岸線を眺められる
この変化していく景色を楽しみながら、気持ちよく走れるコースになっています。
コース内容としては前半はほぼアップダウンがなくフラットな感じで、19km付近からの緩やかな上り坂のあと折り返しで下り、終盤にはアップダウンが繰り返され足を残しておかないときつくなるコースです。
マラソンでいう「30km」の壁という言葉がありますが、ちょうど30km過ぎたあたりに「のらん坂」という上り坂がありランナーには本当に壁のように感じられます。
しかし、そこを過ぎると終盤でキツイ時間帯にはなりますが二見ヶ浦の海の景観を楽しみながら走ることが出来るようになります。。
沿道からの応援と給水ポイントでのおもてなし
コース沿道では多くの方が応援してくださり、温かい気持ちになりますし、やる気も出て完走するためのモチベーションもあがります。
給水ポイントでは、飲料のほかに補給食も提供され、福岡の名物や銘菓を楽しみながら走ることもできます。
最後の足攣りとの戦いがやってくるポイントあたりで、エアーサロンパスも配布されて完走を後押ししてくれます。
ゴールした後のおもてなし
ゴール地点の糸島市では、ランナーおもてなしゾーンと、おもてなしエリアが設置されており、おもてなしエリアではたくさんのお店が地元の食材を使った心温まるおもてなしを提供してくれ、なかにはランナー限定で無料で提供されているものもあります。
おもてなしゾーンでは焼き餅、おしるこなどが無料配布されています。この時期美味しいカキも数量限定ですが先着順で無料で食べることが出来ます。しかし、今回も残念ながらカキを食べることはできませんでした。
1. 3か月前:準備開始
3か月前から大会に向けて練習を始めましたが8月ということもあり暑さに負けて距離を踏むことが出来ませんでした。
練習内容としては、週3日のランニングを予定し水曜日の仕事終わりに10kmのランニング、週末は土曜日、日曜日で合計30km以上を予定して1週間トータルで40km以上を目標にランニングを重ねていました。
月200kmを目標に掲げていましたが、総距離が168kmで距離が足りず結果的にこれが結果に響いてきました。
夏場のランニングは、脱水症状との戦いで水分と塩分の補給が重要になりますので飲料と塩分タブレットを携行するためにランニングポーチは必需品です。
私の場合、飲料は凍らせて携行し、30℃を超える気温の中で走っているうちに溶けてくる分で水分は補給、それでも足りなくなる時は自販機で購入しランニングを継続していました。
この頃は、日中の時間帯に20㎞を走るのがとてもきつくて疲労が抜けるのも遅く週末の2日連続で走るのが本当にしんどかったです。体力的にもきついですが、タイムがついてこないので練習が嫌になったり、不安になることもありました。ただし、走った距離が結果につながるので辛抱して走るしかなかった感じです。
3. 2か月前:本格的なトレーニング
9月に入り少しは涼しくなるかと思いましたが、今年は残暑が厳しくて一向に気温が下がらず20度台になったのは20日ごろからで距離も伸ばせず9月半ばまで過ぎてしまいました。
20日以降に20km越えを何度か練習してみましたがタイムが伸びずに不安しか残らない結果で、総距離も179kmで終了して2か月連続目標の200kmに届きませんでした。
タイムも20km以上走るときに5:00/kmを切ることが出来ず焦りも出始め、何か改善しなければ目標のサブ3.20を達成できないと考えるようになり30km走を1度実行しましたが20km以降に足に違和感を覚え、走り終えてのタイムは2:39:23となり5:19/kmのペースとなりました。
今年の春のレース1か月前は4:59/kmで走れていた時と比較すると20秒の差がでており現段階での記録更新が困難であると認識しました。
4. 1か月前:仕上げの時期
10月に入り20℃を切る日も出てきて走りやすい日が増えてきました。
第1土曜日に、現段階でどこまで走れるのかを確認するために30kmに挑戦。
15kmくらいまでは4:30/kmで走れていましたが、19kmくらいに給水をしてランニングを再開すると一気に疲労で足が上がらなくなり、22km過ぎで両太ももと、脹脛に攣った感じがでて「これ以上は怪我する」と思い、挑戦を断念しました。
平日の夜ランの10kmはタイムが伸びてきていますが長距離になるとタイムがついてこないので練習内容に問題があるのかもしれません。
第3土曜日にも再度30kmに挑戦し走ることはできましたが5:34/kmという結果に終わりタイムが伸びることなく30km走は終了し総距離も169kmと一度も月間200kmに届くことなく大会を迎えることになりました。
終盤に何かいい練習方法はないか検索したところ、ただ走るだけでなくテンポ走などを取り入れて練習の負荷のかけ方を変えたりして練習しなければいけないことがわかりましたが、時すでに遅しなので今回の練習でどこまで行けるのか挑戦することにしました。
5. 大会1週間前:テーパリング(調整期)の開始
ここからは調整に集中して、ベストな状態でレースに挑めるように食事面では5日前からカフェインオフやアルコールオフをし、3日前から炭水化物摂取量の増加(カーボローディング)に努めました。
体力面では1週間前のランニングで最後の負荷かけと近くの神社へ「祈願ラン」をし2日前に最終の調整ランで2kmを走り調整しました。
メンタル的には、「不安に思っていても何も変わらない」と開き直ってレースを迎えようと気持ちの面を切り替えて「今の自分にできることをやるだけ」と自分に言い聞かせてレースに備えました。
6. 前日
福岡マラソンはアスリートビブス(ゼッケン)をEXPO会場に取りにいかなければいけない形式になっており大会二日前から会場が設営されています。
アスリートビブスを送付してきてくれる大会は便利だと思う部分もありますが、地元で行われる大会に関しては大会前に雰囲気を楽しめますしテンションが上がるので若干面倒ではありますが良い面もあります。
今回は初めてCブロックからのスタートとなり嬉しい気持ちとタイムを出さなければという自分へのプレッシャーを感じながら受け取りに行ってきました。
今回も行ってみるとスポンサー企業のブースがあったり、多くの人がいてとても賑わっていて他のランナーさんを見て「仕上がってるなぁ」と感じ、なかでも、Aブロックのゼッケンを持っている人を見かけたときは、首筋や顔のラインに余分なお肉がそぎ落とされている感じがして「サブ3目指すならあの体型にならなければいけないんだろうな」とか考えていました。
スポンサーのブースでは試供品等が無料で配布されていたのでいただけるものは遠慮なく頂いてお得感にも包まれてました。
余談ですが、嬉しかったのがasicsのブースで、店舗でもネットでも売り切れて手に取ることが出来ない「METASPEED EDGE PARIS」を試し履きが出来たことです。
サイズ感とか履き心地などが全く分からないので購入を検討していましたが自分にとっては決して安い買い物ではないので失敗したくないと躊躇していたので試し履きが出来て、市場に在庫が復活した際は購入しようと決心がつきました。
食事はレースに備えて炭水化物を多く摂取しようと昼食はうどん、夕食はパスタにして足りない部分はお餅を食べてエネルギー補給をし、夜は早めの睡眠を心掛けて21時は就寝準備に入りしっかりと睡眠をとりました。
7. 補給食、携行品
今回の補給食は日本新薬さんの「WINZONE」にしました。
2RUNは、写真には写っていませんが3袋購入し前日夜に1袋、朝に1袋、20km地点くらいで1袋を使用、コムレケアついては足が攣りそうになった時のために準備しました。
アミノバイタルは途中で給水所まで距離があって不安になったときのためにお守りみたいな感じで携行しました。
WINZONEの使用に関してはスタート前に1袋、スタート後10kmおきに1袋ずつ使用して30km地点でカフェイン入りのオレンジ味で集中力アップを狙いました。
結果は、自分のコースレコードは出せましたが、終盤の足攣りに耐えられませんでした。補給食が原因というよりはレース運びを上手くできず前半の水分補給不足とオーバーペース、そしてなにより練習の内容が足攣りの原因だと思っています。
8. 大会当日:朝
今回は過去の大会とは異なり、しっかりと6時間の睡眠がとれスタートの3時間前のAM5時に起床することが出来ました。
スポーツを長くしている人から起床して3時間後から体が動き始めると聞いたことがあったのでそれに合わせて起床し、腹持ちが良いといわれるお餅とエネルギー源になるバナナを食し電車で会場へと移動しました。
スタート1時間前に会場入りして手荷物を預けストレッチや軽く走ったりしてウォーミングアップをしながらリラックスしてスタートの準備をしました。
どの大会でも共通ですが、毎回会場ではトイレに長蛇の列が出来きるので電車の駅で一度トイレをすまし、会場で2度目のトイレを済ませました。これで準備万端と言いたいところですがランナーズボックスに入ってから20分以上時間があるため尿意を催しましたが出ることが出来ずそのままスタートすることになりました。結局レース中にトイレによることなく走り切れましたが、レース前の水分摂取量は課題の一つとなりました。
9. レース展開
いよいよスタートし、1週間のランオフのおかげと大会本番ということでアドレナリンがでて今までの不安を吹き飛ばしてくれました。最初の入りは5:03/kmで入れたので想定の範囲のペースで5kmくらいまでは抑えて5km以降に4:30秒台で走り切れたら、取り合えずのサブ3.5は達成できるだろうと考えていました。
スタート30分前の補給食、10kmおきの補給食も予定通りに摂取でき20km地点ではまだ大丈夫でしたが「2-RUN」も服用し後半に備えました。
実際22km地点までは想定のタイムで走れていて順調なレース運びができていました。
ところがそれまで何の違和感も感じていなかったのに、中間地点近くにある上り坂で足を使ってしまっていたのか23km以降徐々にタイムが落ち始め4.40/km台に、29km以降は5分台まで落ちてきて焦りが出始め「ここがこらえ時」と思い「コムレケア」も服用して5:10台を刻んで走りました。
冒頭のコース説明にも書きましたが、30km付近のアップダウンで足に違和感が出始め、見事に「30kmの壁」に跳ね返された感じで、ここから足の痙攣との戦いが始まりました。
なんとか36km付近のエアーサロンパスの配布ポイントまでは止まらずにたどり着きたいと懸命にこらえて無事に行きつくことに成功。
しかし、その時点で予想以上の疲労が蓄積されていたのか、エアーサロンパスでは回復しきれず、37km付近から6:00台になり最後の4kmで両足付け根の内側の筋と両脹脛が痙攣がひどくなり歩いては走りの繰り返しで18分も要してしまい結果3:36:42とサブ3.5も維持できず納得がいかない結果となってしまいました。
マラソンを始めて4度目のレースで初めて記録が更新できないという経験をし、どこかに「今回もいけるだろう」と慢心があったのだと思います。
やはり練習で走った距離は裏切らないのだと痛感した大会になりました。
今回は意図的に10kmまでは水分の摂取はしない方向でいきましたが、後半の足攣りの原因は前半の水分補給不足からきているのではないかと考えています。
もともと自分自身が代謝が良く汗をかきやすい体質でもあり、そこに気温も高めという条件が重なって発汗量が思った以上に多く体内の水分が失われ他にも関わらず、「計画通りに水分を補給する」ということにこだわりすぎて、水分補給しなかったことが原因かもしれないので、次回からは天候や自身の体質を理解してレースに挑もうと思います。
10. おわりに
今回は惜しくもPB記録更新とはいきませんでしたが、サブ目標の出走者の上位10%に入るということは達成できました。
悔しいですが今の実力はこのコースではサブ3.5に届かないということです。
ただ、今回の大会は冒頭に学んだこと以外にも本当に多くの気づきがありました。
1,大会当日の計画への固執
計画を立てることは必要ですが、当日の気候や体調、自分の体質に合わせて柔軟に対応する必要性
2,秋の大会で自己ベストを狙う難しさ
夏の暑い時期に日中を長距離走ることは困難なので、屋外を走るだけではなく室内の練習を積むことの必要性
3,コースに合ったレース運び
後半のアップダウンで足を残すためには前半のペースと水分補給が必須
少なくとも記事に書いたポイントはすぐに気づくところですし、他にも反省点や改善点はこれから出てくると思います、少しレースとはズレるかもしれませんが、普段のアルコール摂取が生活のリズムに影響を与えていることにも気付くことができ、今後の私生活のアルコールとの向き合い方も変わりそうです。
次回の2025佐賀さくらマラソンのコースは、ほとんどアップダウンがないフラットなコースなので確実に自己ベストを出せるように残りの期間を有意義に使っていこうと思います。
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